学資保険に加入したときや保険金を受け取ったときの税金について

学資保険を選ぶときは、いろいろな商品を比較したり専門のFPに相談したりして加入する保険を決めると思います。これは、将来元本割れ等で損をしない為にも必要な事なのですが、同時に学資保険に加入した時や、保険金を受け取った時の「税金」に関してもある程度知識を持っておいた方が良いでしょう。

税金は保険と同じでとても複雑なので毛嫌いしている方も多いと思いますが、学資保険やその他の保険にかかる税金の知識を少しでも理解しておくと、学資保険に加入した後も慌てる事は無いと思います。今回はそんな学資保険と税金の関係について解説していきたいと思いますので、これから学資保険に加入される方は是非参考にしてみてください。

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学資保険は生命保険料控除を受ける事ができる

学資保険に加入してみたものの所得税等の税金で悩まれる方も少なくはありません。例えばですが、「学資保険は控除を受けられるの?控除を受ける時は何をすれば良いの?」「学資保険の満期時に祝金を受け取ると税金はかかるの?」と言うような感じです。

このような疑問を学資保険に加入してから慌てるのではなく、加入する前の下準備である程度理解しておくと良いのではないでしょうか。基本的に学資保険も生命保険会社が販売している保険商品で、「生命保険料控除」を受ける事が可能となっていますので、利用しない手はないと思います。

そこで「生命保険料控除って何?」と言う方の為に、まずは生命保険料控除について説明していきたいと思います。

生命保険料控除について

生命保険料控除とは、「1年間に払込んだ生命保険料に応じて、ある一定の金額がその年度の所得から差し引きされて、所得税や住民税の負担が軽減される制度」の事を言います。この生命保険料控除は学資保険にも適用されるのですが、意外と知らない人が多いのも事実なのです。

基本的に生命保険料控除の対象は以下の3つに分かれています。

  • 一般生命保険料控除
  • 介護医療保険料控除
  • 個人年金保険料控除

生命保険料控除は上記の3つが対象になり、学資保険は上記の一般生命保険料控除に該当します。

生命保険料控除制度の改正
平成24年1月1日に生命保険料控除制度が改正され、改正前の制度(旧制度)はそのまま継続され、平成24年1月1日以降に加入した生命保険等に関しては新しい制度(新制度)の対象となります。なお、旧制度の対象である生命保険等も平成24年1月1日以降に「更新・転換・特約の中途付加」等を行った場合は、それ以後の保険料(全ての契約の保険料)が新制度の対象となります。

新制度と旧制度の控除の種類

  旧制度
(平成23年12月31日以前の契約分)
新制度
(平成24年1月1日以降の契約分)
控除対象
  • 一般生命保険料控除
  • 個人年金保険料控除
  • 一般生命保険料控除
  • 介護医療保険料控除
  • 個人年金保険料控除

対象となる保険の範囲(新制度・旧制度共通)

一般生命保険料控除・介護医療保険料控除

保険金受取人が契約者もしくは配偶者、その他の親族である保険の保険料。この場合の親族とは「6親等以内の血族と3親等以内の姻族」になります。

「財形保険・団体信用生命保険・契約期間が5年未満の貯蓄型保険」は対象外。

個人年金保険料控除

個人年金保険料控除の場合は以下の条件をすべて満たしている事と、「個人年金保険料税制適格特約」が付いている契約の保険料が対象。

  1. 年金の受取人が契約者もしくは配偶者であること
  2. 年金の受取人は被保険者と同一人であること
  3. 保険料の払込み期間が10年以上であること
  4. 確定年金や有期年金の場合、年金受け取り開始が60歳以降で、なおかつ年金受け取り期間が10年以上であること
※個人年金保険で個人年金保険料税制適格特約」が付いていない場合や、変額個人年金保険は一般生命保険料控除の対象となります。
※「災害入院特約」や「疾病入院特約」等の特約を付けている場合は、特約部分の保険料は旧制度では一般生命保険料控除の対象となり、新制度では保証内容毎に一般生命保険料控除もしくは介護医療保険料控除に分類されます(対象外の特約もあります)。

年間払込み保険料に対して控除される金額

保険の場合、年間払込み保険料はその年の1月1日から12月31日までを対象とします。なお、「税制適格特約」が付いている個人年金保険以外は一般的にその年に支払われた配当金を差し引いた金額になります。

新制度の生命保険料控除額

以下は平成24年1月1日以降に契約した場合の生命保険料控除額の計算表になります。

  所得税 住民税
区分 年間払込み保険料額 控除される額 年間払込み保険料額 控除される額
一般生命保険料・介護医療保険料・個人年金保険料控除(税制適格特約付加) 20,000円以下 払込み保険料金額 12,000円以下 払込み保険料金額
20,000円超え40,000円以下 (払込み保険料×1/2+10,000円) 12,000円超え32,000円以下 (払込み保険料×1/2+6,000円)
40,000円超え80,000円以下 (払込み保険料×1/4+20,000円) 32,000円超え56,000円以下 (払込み保険料×1/4+14,000円)
80,000円超え 一律40,000円 56,000円超え 一律28,000円

保険料が月々10,000円の場合で考えると、年間120,000円保険料を支払う事になります。ですから、上記の表をご覧いただくと分かると思うのですが、所得税の控除額は年間の払込み保険料が80,000円を超えてくるので「40,000円」と言う事になります。それから、住民税の控除額は年間の払込み保険料が56,000円を超えるので「28,000円」と言う事になります。

上記表は新制度の生命保険料控除になりますので、平成24年1月1日以降に契約した保険が対象となります。平成23年12月31日以前に契約した保険に対しての生命保険料控除の計算は以下になります。

旧制度の生命保険料控除額

以下は平成23年12月31日以前に契約した場合の生命保険料控除額の計算表になります。

  所得税 住民税
区分 年間払込み保険料額 控除される額 年間払込み保険料額 控除される額
一般生命保険料・個人年金保険料控除(税制適格特約付加) 25,000円以下 払込み保険料金額 15,000円以下 払込み保険料金額
25,000円超え50,000円以下 (払込み保険料×1/2+12,500円) 15,000円超え40,000円以下 (払込み保険料×1/2+7,500円)
50,000円超え100,000円以下 (払込み保険料×1/4+25,000円) 40,000円超え70,000円以下 (払込み保険料×1/4+17,500円)
100,000円超え 一律50,000円 70,000円超え 一律35,000円

旧制度の場合も新制度と同じ考え方になります。月々の保険料が10,000円の場合だと年間の保険料が120,000円なるので、所得税は「50,000円」住民税は「35,000円」と言う事になります。

新旧制度での生命保険料控除の限度額

  控除の種類 保険料控除の限度額
新制度 【3種類】

  • 一般生命保険料
  • 介護医療保険料
  • 個人年金保険料
3種類受けた場合 2種類受けた場合 1種類受けた場合
所得税120,000円
住民税70,000円
所得税80,000円
住民税56,000円
所得税40,000円
住民税28,000円
旧制度 【2種類】

  • 一般生命保険料
  • 個人年金保険料
2種類受けた場合 1種類受けた場合
所得税100,000円
住民税70,000円
所得税50,000円
住民税35,000円

生命保険料控除の手続きについて

生命保険料控除を受ける際の手続きは「新・旧制度共通」になります。また、会社員と自営業者では手続き方法が異なりますので、以下を参考にしてみてください。それから、所得税の手続きを済ませておけば、住民性の手続きを行う必要はございません。

会社員の場合

給与所得者である会社員の場合は、各生命保険会社が発行する「生命保険料控除証明書」を、会社に提出する「保険料控除等申請書」に添付して提出すれば、年末調整で控除を受ける事ができます。なお、給与の天引きにより保険料を払い込んでいると言う場合は生命保険料控除証明書の提出は不要になります。

自営業者の場合

自営業者の場合は確定申告になりますので、翌年の2月16日から3月15日までの所得税の確定申告時に「生命保険料控除証明書」を添付して税務署に提出すれば生命保険料控除を受ける事ができます。

「生命保険料控除証明書」を紛失した場合は各生命保険会社にて再発行する事が可能となっております。ただし、再発行の際はある程度の期間が必要になりますので、前もって準備をしておきましょう。

学資保険の給付金を受け取った際の税金について

学資保険は多くの方が利用している貯蓄型の保険で、子供の将来の学費を貯める事を目的とした保険商品になります。この学資保険が満期になった場合や、あらかじめ決めておいた時期が来ると祝金や満期金として給付金を受け取る事ができます。この給付金を利用して進学費用に充てたり学費に利用したりするのですが、学資保険の給付金には税金はかかってくるのでしょうか?

「学資保険に加入したものの給付金に対して税金がかかって損をしてしまうのでは?」と考える人も少なくはないと思います。しかし、結論を言いますと「学資保険の給付金に税金はかかりません。」と言う事です。

学資保険の満期金等も所得税の対象になるのですが、所得税の中でも「一時所得」になります。この場合「50万円の特別控除額」があるので、ほとんどの場合課税される事はまいのです。学資保険は払込み保険料よりも満期時に受け取る給付金が増える商品があります。基本的に給付金が増えると課税対象になるのですが、先ほどの特別控除額があるので心配はいらないでしょう。

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【学資保険保険の例】

契約者/対象者 30代男性/子供0歳
毎月の保険料金 15,000円
保険料払い込み期間 18歳まで
受取り給付額 3,500,000円
返戻率 108.0%

上記の学資保険を例に挙げると、毎月の保険料が15,000円なので年間の払込み保険料は180,000円になります。これを18年間継続すると3,240,000円貯蓄する事になります。これに対して、満期時に受け取る事ができる給付金が3,500,000円と言う事です。これを上記の一時所得の計算式に当てはめて計算すると以下のようになります。

(350万円-324万円-50万円)×1/2=0円

満期時に26万円多く受け取っているので本来ならば所得税として課税されるのですが、50万円の特別控除があるので課税対象にならないのです。

ただし、積立金額が極端に大きい場合は増える金額も大きくなるので注意が必要です。また学資年金の名目で給付金を受け取る場合は一時所得ではなく雑所得になる可能性もありますので課税対象になる場合があります。

以上のように学資保険は基本的に税金はかかってきません。しかし、積立金額が大きくて特別控除枠では対応できない場合や、学資年金等で給付金を受け取る場合はこの限りではございません。

一般的な学資保険であれば税金に対する心配はそれほど必要はありませんが、念の為学資保険加入前に専門家であるFP等に相談しておいた方が良いでしょう。せっかく長期間かけてコツコツ積立てしたのに18年後に税金で持っていかれましたでは本末転倒ですね。

また、生命保険料控除に関しましても、自分から申告しないと控除を受ける事はできませんのでご注意ください。それから、税金に関しましては改正等もありますので加入する前には損をしない為にも必ず確認するようにしましょう。

学資保険で失敗しない為にも、事前にしっかりと調べるか、もしくは専門家であるFPの方に相談してしっかり計画してから学資保険に加入するようにしましょう。

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